大工の華
職人にとって、大工にとって、汗をかくことに意義があるとすれば、それはやっぱり家族との時間を楽しむためだと思う。
大工生活に華があるとしたら、上棟式？ 木完の日？ はたまた給料日？ いやいや、正直なところ、華なんてないかな。フツーです。山も谷も感じない、フツー。
工務店時代は月末にオツカレサマの意味を込めて、常用契約の大工さん達に焼き肉をごちそうする習慣がありました。が、大工の華は月末の焼き肉だって感じでもない。焼き肉大好きだけどね。
う～ん。こう考えてみるとやっぱり家族との時間が大工にとっても華なのかな～って思う次第であります。こっち独り身を無視したきれいごとを言っております。
独立した職人って、究極は誰かに縛られているわけではないので、就業時間は本人のさじ加減なんです。
今日はここまでやったから帰ろ～とか、明日は朝ゆっくり寝てから行っても平気だな～とか、もう今日はめんどくさいから休みだ～とかね。他人からどう思われるかは別として、本人のさじ加減で決めていい。
だから、朝がやたら遅い職人がいたり、遅くまで詰めて仕事をする職人がいたり、休日なんて設けずに働き続ける人もいます。逆にしょっちゅう休むヤツもいる。しかも、みんな喰いっぱぐれて路頭に迷うなんてことはなく、なんだかんだで食べていけるんだ、これが。
ああ、というわけで早く帰って家族との時間がうんぬんかんぬんとか思ったけど。これだよ！ あったじゃん、大工の華！ 職人の華！
要するに自由だってことですね。職人の華は自由であること！ ・・・って、やっぱりピンとこないなあ。
華なんかないよ・・・やっぱり。家族との時間なんて華も嵐もへったくれもないし。
強いて言えば昼めしかな・・・。
ここんとこ昼食べてないけど。
