任意保険に入っていない僕がオカマ掘りました
最初に事故現場へ到着したのは警察ではなく、NEXCOの黄色い車でした。事故車両が停車している位置の後方200mくらいにネクスコは停車、そこから赤コーンを等間隔に置きながら作業員の方がこちらへ向かってくる。ネクスコってこういうお仕事もされていたんですね。
「ネクスコですが、もうしばらくすると警察が来ます。渋滞を回避するために、場所を移動するかもしれませんので、警察の指示に従ってください」
と、その後数分でパトカーがやってきました。この時、僕は正直かなり緊張。予め田中さんと用意していた車検証と自賠責保険の証書と免許証を警察に渡すと、警察はパトカーの中へ入って書類を書いている模様、待つこと数分・・・。
「そしたら、いくつか質問させてください」
と、パトカーから出てきた警察に名前や住所、職業などの質問と怪我の有無を聞かれました。今思うと、この部分はよくある職務質問と同じですね。
「連絡があったのが7時ちょうどだったのですが、事故発生は何時くらいですか?」
事故発生の時間と状況を説明すると、警察はそれぞれの車両の写真を撮って、「お互いの連絡先の交換はしましたか? これで警察の手続きは終わりになります。この後、パトカーをゆっくり出すので、それについてくる形でそれぞれ車を出してください」と言い、小さな紙も渡してくれました。
その小さな紙は現場の発生場所と警察への連絡は終わってるよくらいのことだけ書いてあるもので、事故証明書ではないとハッキリ書いてありました。保険屋に連絡する際に使って下さいとのこと。
だが、僕は任意保険に入っていないのだ・・・どうしよう。
事故相手の田中さんと別れる際、僕は保険屋に必ず連絡するようにしてください、と念を押しました。これで一先ず解散。この後、田中さんは会社へ向かい、僕も現場へ向かう、のだが・・・。
頭の中で、車の修理費用のことや、事故の瞬間のイメージや、この後悪い方向へ展開していくのではないか、という不安がぐるぐるぐるぐる頭の中をめぐって仕事どころではありませんよ。久しぶりに本当に泣きそうになった。
情けない僕は友人、親父、兄と手当たり次第に電話をして、事の顛末を話し、意見を聞きまくりました。当たり前なのかもしれないけれど、慌てる僕に対してみんなむちゃくちゃ冷静で「相手に怪我がないのであれば、車の修理代払うだけだから大丈夫。相手の車が高級車じゃなくてよかったね」程度のドライな反応。
まじかい・・・。そんな感じか・・・。ワイがびびりすぎなんか・・・。すると、友人が不穏な一言をポロっと言ったんです。
「まあ、一つ心配要素があるとしたら、その相手の人が後々身体が痛いとか言い出して、慰謝料とか請求してくる流れだな~。そういうの多いからね。入れ知恵されて」
・・・・・・・。
不安。もうそれしかありませんよ。こうなると。ただただ生きた心地がしない時間が過ぎました、するとその日の午後15時頃、田中さんからの着信があったんです。
というわけで、またまた続きます。