任意保険に入っていない僕がオカマ掘りました
先日のこと、いつものように横浜方面から都内の現場へ向かうべく、横浜新道を抜けて第三京浜方面へ車を走らせていました。時刻は七時少し前、天気は曇り空。
車通りは混んでるわけでもなく、空いてるわけでもない普通の状態。日常の横浜新道上り方向といった感じ。いつものように常盤台トンネルに入って、カーブを抜けて第三京浜へ抜けるはずだったのだが。
トンネルへ入ってすぐ、僕はマスクをしていないことを気にして、ついつい助手席に乗せてあるマスクの箱をもぞもぞと片手でいじくり始めました。
ガサゴソ・・・ん? 取れないな、なんだよ・・・。
と、マスクの箱に目を落として、数秒後・・・ふっと目線を前へ戻すと、
っ!!!!
目の前数十センチのところにシエンタが!!
慌てて急ブレーキっ!!
ドガーーーーーんっ!!!
「やっちゃった! うわあああああ! やっちまった!」
心臓の脈打ちが早まって、血の巡りがぎゅんと速度を上げて身体を駆け抜けていく。意識だけが空転するモーターのようにブインブイン回る回る。全身に熱がこもって頭からは湯気が立つか。いかんいかん、とにかく冷静にならないと。
そう思うと、相手の車がハザードを出して左側に寄せてゆっくりと停車 。それに倣って僕もハザードを出して停車。シエンタのバックドアとリヤバンパーはベッコリと凹んでる・・・。これは修理費かかるよ・・・。
血の気が引くとはこの事だ、と思いました。毎日車に乗る仕事にもかかわらず、僕は任意保険に加入していなかったのです。ガーーーーン。
理由を正直に話すと。ただのズボラ。それと十年以上事故を起こしたことがなかったので、保険料がもったいないと感じていたのだ。罵られて然るべきだと思います。保険料なんて確定申告の際に控除になるから、払っても無駄にならないのに・・・。
シエンタのドアが開いて、男の人が降りてくる。
怖い人やったらどないしょ・・・こわいよ~。と思いつつ、僕も車外へ出ました。高速道路のトンネル内で車外へ出るのは初めての経験。走る抜ける車の走行音がビュンビュンとすごい音。頭をよぎる二次災害。
ゆっくりと車を降りてきた男性は見たところ60代前半の男性。僕は開口一番とにかく謝罪しました。すると男性は「警察呼びましょう」と発声。声のトーンには怒気が込められている様子がなく、僕は一先ず安心しました。
初めてスマホで110番。緊急電話にかけるのもいつ以来だったんだろう・・・。
というわけで、次回へ続きます。