大八ですけど喰えてます。

大工になりたくなかった大工のブログ。階段作れない、和室作れない、大八ですけど喰えてます。

金額あと出しジャンケン!

金額あと出しジャンケン!

 

 他人の髪の毛を綺麗に整えながらカットする技術を売っている美容師が、カット終了間際のお客にこう言われる「今回の支払いは5,000円です」と。美容師は解せない気持ちもあるけどカットは終了間際、下手にごねて一円も貰えないことになったらまずいと考えて頷く。

 

 同様の例え話を料理人やクリーニング店などでしてもいい。要するに技術を売り物にしている職業ならなんでも可。何の話をしてるかって、買い手側が値段を決めれるなんておかしいと思いませんかって話です。

 

 まあ買い手側にしてみればいいですよね。商品やサービスの値段をこっちが決めていいならやりたい放題。実際こんなことになれば需給のバランスがくずれて一回は市場崩壊しそう。

 

 驚くなかれ、これが建設業界では常態的にはびこっているのだ。

 

 なぜこんなことが起こるのかというと、職人が減っているとはいえ結局買い手市場だから、売り手としての職人の立場が弱い。これが根っこ。

 

 もっと表面的な理由は、工事の実行予算の中から各工事業者である職人にいくら払えるのかが工事終盤にならないと正確に見えてこないから。これです。

 

 最終的に残った予算から利益を引いて、残った金額を職人への支払いに回せば絶対に損しません。だから元請け業者側は金額のあと出しジャンケンをしたがります。

 

 これ、前述の通り他の商売にしてみれば無茶苦茶な話ですが、異世界である職人界では、やることが多くて工期が長い現場であればあるほどよくある話。果たしてどれくらいの日数で職人が仕事を終わらせてくれるか、皆目見当がつかないから正確な予算なんて組めるわけないんです。

 

 ちなみに各リフォーム屋やそれぞれの営業担当によって工事の値段がまるっきり変わってしまう原因もこれですよ。基本的に戸建ての新築工事を始めとする建設業界の見積もりは、職人が工事にかかる日数+材料+利益で計算されています。

 

 だから沢山見積もりをとった方がいいよってのは、この工事はこれくらいの予算で仕上がるはずだっていう読みと、こんくらいは利益が欲しいっていう考えがそれぞれの業者や人間で異なるからねっていう理由。

 

 でもさ、なんで何年も歴史のある業界でいまだにこんなブレブレ見積もりかましてんだよって思いませんか? 同じような工事のデータが集まって大体いくらくらいかわかるだろうよってさ。

 

 なぜか。

 

 一つは最終消費者が予算にシビアになっているのが原因です。情報はびこるネット時代の恩恵なのか弊害なのか、とにかくビタ一文損したくない消費者の意識が業者の儲けたい意識とバチバチにやりあっているから、業者が余裕を持って予算を組めない。

 

 もう一つは職人側もてめえがその仕事をどのくらいで終わらせられるか読めてないってことでしょう。もちろん分かるときもあります。けどやってみないとわからないことってあるじゃないですか・・・。

 

 A職人は5日で終わらせたけど、B職人は10日かかった、なんてことがザラに起こる。職人の技術やスピードにバラツキがあるということが事の本質です。

 

 はぁ~、そりゃあ金額もあと出しされるわけだよ。元はと言えば職人側に原因があるとわかった以上愚痴も言えない。だけど金額聞くまでいっつも不安なんだよな~。

 

 ぬぬう。

 

あと出し

 

 

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