大八ですけど喰えてます。

大工になりたくなかった大工のブログ。階段作れない、和室作れない、大八ですけど喰えてます。

大工、追加料金は言いにくい

まじか!大工、追加料金は言いにくい

 

 前回、請負契約時の発注金額をあと出しにされて、工事終盤にならないと教えてもらえないと書きました。誤解のない様に補足です。

 

 もちろん契約前に打ち合わせの段階で発注書を送ってくれて、工事内容も教えてくれて、この金額でお願いできますか? と、段取り良くやってくれる業者もいます。

 

 前回紹介したようなギリギリあと出し業者とこうした業者の何が違うのか? もちろん蓄積されたデータや実績から工事金額を積算する能力に差があるのは間違いないのですが、あけすけに言ってしまえば、こういう業者はハナから工事予算に利益をズドンと載せています。

 

 だもんで予算にたっぷり余裕がある。

 

 僕は実家の工務店時代に競合他社に勝ちたいがため、利率15%で見積もりを作っていたのですが、上記のような業者(あなたの街にもあるようなリフォーム屋です)は利率30%~35%を強気で載せています。

 

 わ、まじかよ! 高い! 銭ゲバ~! と感じますか?

 

 他業種でもご商売をされている方なら、利益を得るのは当然のことと違和感ないかもしれません。ですが、実際に自分がお金を出すとなるとどうでしょうか。

 

 増してや工事の途中に追加料金を業者側に告げられたとしたら・・・。

 

 僕が親父と商売のことでケンカした理由の一つに、父が平然と追加料金をお客に請求するというものがありました。父のお客は地元住民や父の旧友のようなお客がほとんどで、新規客でもそれらの方々の紹介が常。要するに生活圏が父と同じ人たちでした。

 

 とはいえだ。一度出してる見積もりがあるのに、あれもやろうこれもやろうと工事中に追加工事のアイディアが浮かんだり、ここはこうしなきゃそこはああしなきゃと建物の古い瑕疵(修理すべき傷)に気づいたとはいえ、平気な顔で追加料金の話をするのはアカンっしょ!

 

 当然お客はいい顔しませんよ。だって見積もりの内容で金額も決まっていたのに、唐突に数万から数十万円の追加を言い渡されて「ああそうですか」ってわけにはいかん。僕はこのことで父とよく揉めました。

 

 最初から見積もりの段階で決めたこと以外の工事をするな! ちゃんと事前に追加発生のリスクの話もしておけ! っと、父を叱責していたわけです。調子ノリマロバカ息子ですが間違いではないと思ってます。

 

 ちょっと考えてみてください。

 

 あなたはお風呂を新しいユニットバスにしたくて100万円どうにか用意しました。優しい営業マンの業者を見つけ見積もりをとると、見積金額は税込100万円ピッタリ! 優しい営業マンはこちらの事情を組んで頑張りましたと言っています。

 

 喜んで工事を依頼したあなた。工事当日、最初は古いお風呂の解体工事から始まります。解体が終わって夕方頃、優しい営業マンと工事職人がなにやら解体の終わったお風呂場で曇った顔をして話し込んでいます。

 

 なんとお風呂の解体をしてみるとお風呂を囲んでいた家の基礎や土台部分、そこから立ち上がる柱が長年の湿気で腐っており、シロアリが食べた後も見つかったのです。

 

 ガーン!!

 

 これらを丁寧に修繕して、安全な状態にしてから新しいユニットバスを組むとなると、シロアリ駆除工事と土台・柱補強又は交換工事で数十万円かかるとあなたは聞きました。

 

 いかがですか? 腐った部分を無視して新しいユニットバスを据え付けてくれとお願いしますか? どこかからお金をかき集めてきて追加料金を支払いますか? いずれにしろ優しかった営業マンの顔が鬼の様に見えてきませんか?

 

 この話はリフォーム業界では超絶あるある事項なので、営業の段階で腐食のリスクの話をしていなかったらダメ業者ダメ職人ダメ営業確定です。ユニットバス交換や洗面所の床がぶかぶかだから直したい、などと考えていらっしゃる方はご留意ください。

 

 僕の父はこんなとき、最低限の補修をすれば大丈夫と判断した場合は無料で直して追加は請求していませんでした。だけどどうしてもお金がかかる場合にはお客に追加料金を普通に請求していました。このとき、最初に見ていた利益内に収まるかどうかが問題です。

 

 だから、このような問題が出たときの事前策として予め大目に利益を見ておいて、問題が出たら最低限の補修は出来る様にしておく、というのが一般的な業者のやり方です。もちろん、問題がなければ丸儲けってことっす。僕はこっち派。

 

 利益ギリギリで責めておいて、追加が出たら仕方なくもらうやり方

 

 利益に余裕を持たせておいて、追加が出ないように納めるやり方

 

 どっちがいいんでしょうね。まぁお客にもよりますし、現場はナマモノなので、現場条件にもよります。

 

 おまけに、業界怖い話を一つ。某リフォーム屋のやり方は、腐食が出たら見て見ぬふりで工事続行。そもそも仕事とるために安く見積もってるし、追加のリスクなんてお客に話してない! この理由でそっとフタをするように腐食の事実をお客に説明せずに新規のユニットバスを組んでしまうんです。マジですよ。

 

 こわいですね~。おそろしいですね~。 

 

臭いものにフタ

 

 

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