他人のお尻は拭きたくない!
リフォーム業はクレーム業と揶揄されるほどクレームが多発します。正確にはクレーム処理業。業者によってはクレームや是正対応の専門の担当がいる場合もあるよね。
壁紙の張替えなどは比較的イメージしやすいのですが、内容の入り組んだリフォームなんかはやってみないと工事完了後のイメージが難しい。なので、お客と業者で齟齬が生じてしまうので揉めることになります。クレーム発生です。
その他に多いクレーム発生要因が、業者サイドの現場管理や営業の要求に職人サイドが正確に応えることができずに齟齬が生じてしまう場合。これは非常に繊細な理由だったりするので、一概にどちらが悪いとは言えないことがほとんどです。
場合によっては業者側の知識不足が原因だったり、職人側の技術不足もあったり、予算の都合や予定されていた工期の都合上、最適解の仕事をそもそも提供することができない場合もあります。
これはクレームになるかもしれない! と、わかっていて仕方なく施工する場合もあります。マジです。
最近ではCGを使って工事完成後のイメージがしやすい様にお客に提案することも増えています。ですが画像はしょせん画像なので、実際に完成した現物を見て、聞いて、触って確認したらば細かい部分が気になるってのは当然ですよ。高い買い物だし。
んでね。このクレームに対する是正工事をその工事を行った当の職人が断ることが本当に多いんです。おいおいおいおい。
忙しくて行けないだとか、やることはやっただとか、金くれなきゃ行かないだとかね。「あのときオレはクレームになるって言ったのに、ゴーサインだしたのはお前だろ」なんてことを元請け業者に開き直ってみせる職人もほんと~に多いです。
では誰がこういうクレーム現場の是正工事を担当しているのでしょうか。
オレだオレだオレだオレだ~~~っ!
僕みたいな人がいいというか気が弱くて、断り切れない職人にまわってくるんだこれが! もういい加減にしてくれ~!
単純に頼られて嬉しいってのもあるし、断ったらもう仕事を依頼されないかもしれないという不安もある。だもんで仕方なく受けてしまう。
そんなクレーム現場のここが嫌だよ5選! 行ってみよっ!
1:僕がクレームの原因たる仕事をした張本人だと思われているときがある。
いやいやいやいや、まじでちゃんと説明しておいてよ! お客の視線がブスブス刺さってくるよ。忙しい中来てくれた超優しい大工さんですって紹介してよ。
2:その工事の情報量が少なすぎる。
だからさ、床が鳴ってるのを直す。とか扉の下が擦ってるのを直す。とか、そんな情報だけでこっちは何を準備すればいいんだよ! 行くまで不安でしかないよ。
3:金額が安い。
もう本当に安い。クレーム仕事なのでお客から追加工事代金をもらうわけにはいかず、業者にめちゃくちゃ値切られます。これピンチを助けてるんだから普通逆であるべきじゃないの?「次の現場でみるんで」じゃないよ! 信じられるかっ!
4:本工事の手が止まる
本来叩いていた長期現場の方を一日止めてクレーム現場に行くわけなので、本工事の工期が当然一日分短くなってしまう。これ余裕がない僕には本当にキツイ。
5:ちゃんと直らない場合がある。
これが一番嫌なんです。そもそもプロの職人が施工してもクレームになっているので、色を間違えたとかわっかりやすい間違いではない場合。僕が対応してもちゃんと直らない場合があるんです。そうすると、どうなると思いますか?
なんと、そっから先は僕が悪いことになっちまうんだよおお~っ!!
クレームがさらなるクレームを呼ぶことはこの業界では常々です。そうなると無償で出動。無償で対応になる。もうリスクしかないよこれ。
だからもう他人の尻は拭きたくない!!