大工、足袋履いたことないっす
屋根に上るときは、大工たるもの足袋を履く。いや、上らなくても履くのかもしれない。マジでわからない。だって、足袋なんて履いたことないから。
大工になるのなんてごめんだねと思ってた十代の頃、バイト感覚で参加していた建前の朝、「お前は足袋履かねえのか」とか言いながら大工のおっさん達は足袋をせっせと履いていました。
いやいや、履くも何も持ってませんよ、と大工初心者というか半人前そのものだった僕は、普通に靴で屋根に上ってました。
「そんな靴で屋根あがったらあぶねえぞっ」と、怒鳴られても、だから持ってないんだって! と、内心いつもめんどくさがってたよ。
あれから二十年以上の年月が過ぎ、僕もいっぱしの大工として食べている現在。
もちろん。
いまだに足袋は履いたことありません。
そもそも『たびぐつ』っていう履きやすい靴があるから、それでよくない? なんて思っちゃうけど、アカンのかしらね。その『たびぐつ』も持ってないけど。
確かに屋根上での作業は、斜めに勾配が付いているので、足首が疲れやすいし、雨降りの次の日なんかは滑りやすい。足袋が動きやすくて疲れにくく、適してるのは理解できますよ。
屋根屋さんにとっては必須アイテムなんじゃないですかね。
けどね~。大工なんて屋根に上るのたまにだし~。持ってないし~。履くのめんどくさそうだし~。
だから僕は大八なのか。大工力低いの認めます。